もうすぐ4月。
幼稚園の入園を控えているご家庭も多いのではないでしょうか。
「ちゃんとやっていけるのかな」
「泣かずに行けるかな」
入園前は、親の方がドキドキしてしまいますよね。
はじめまして。
私は4歳と2歳の男の子を育てる、元公立幼稚園教諭です。
我が家も、次男がこの春から幼稚園(4年保育)に入園します。
「幼稚園入園までに何ができていればいいの?」
そんな疑問をもつ方も多いと思います。
実は、完璧な準備は必要ありません。
とはいえ、元幼稚園教諭として現場で感じた
「やっておくと保護者も子どもも安心なこと」はいくつかあります。
この記事では、幼稚園入園前に家庭でできる準備について、
元幼稚園教諭の視点からわかりやすく紹介します。
幼稚園入園前に「完璧な準備」は必要ない理由
「入園前に完璧な準備はいらないの?」と思う方がいると思います。
理由をいくつか挙げて説明しますね。
先生は、入園当初は「できない前提」で環境を整えている
「トイレや食事が一人でできない」
「服を着ることができない」など、
生活習慣がまだ自立していないと不安になりますよね。
しかし、先生は入園当初は「できないもの」としてクラスの準備を進めています。
オムツの子もいる前提でトイレまでの手順や導線を考えたり、
服の着脱の場面で補助の先生がつけるように流れを組んだりと、
集団の中で気持ちよく生活ができるように考えてくれています。
生活習慣面は、月齢でも個人差が出るところ。
入園後に個別に「こうしていきましょう」と話がある園も多いと思います。
入園前をゴールにせず、子どもの成長や発達に合わせて進めることが大切です。
園生活で子どもはたくさん学ぶ
「すぐ取り合いをしてしまう」
「固まってしまってなかなか遊びだせない」など、
集団生活でやっていけるか不安な方もいらっしゃると思います。
好きな遊びや親以外とのかかわりを学ぶことができるのが幼稚園です。
家庭以外の初めての集団の場で、
「楽しい」「うれしい」はもちろん
「悲しい」「イヤだ」など
葛藤を繰り返しながら成長することができますよ。
大切なのは生活の土台
大切なのは、「完璧な準備」ではなく「生活の土台」をつくること。
どんな子も幼稚園では頑張っているので、家に帰ってきたらホッとするもの。
まずは、家を気持ちが安らぐ場にしてあげましょう。
そして、「ひらがなや数字を読めるようにする」よりも、
「自分でやってみようとする」力をもてるようにしましょう。
この力が、
「自分で着替えてみよう」
「あそこで遊んでみよう」といった、自分から動く原動力になります。
この「生活の土台」があると、集団生活にも自然と慣れやすいと感じています。
実際に幼稚園で見てきた中でも、
生活の土台がある子は、新しい環境にも少しずつ慣れていく姿が多く見られました。
では、具体的に入園前に何をすればいいのかを、説明します。
幼稚園入園前にできること5つ|生活の土台をつくる準備
入園前につくるべき「生活の土台」。
では、入園前にどんなことを意識すればよいのでしょうか。
元幼稚園教諭の経験から、家庭でできることを5つ紹介します。
① 自分でやってみる経験を増やす
簡単なことでいいので、親が先に手を貸していることを子どもにさせてみましょう。
- 靴を履く
- 服を着る
- 手を洗う
ここで大切なのは
「できるようにする」ことではなく
「やってみる経験を増やすこと」です。
「できない!」と言われたら手伝ってあげて大丈夫。
まずは
「自分でやろうとしたね」
と、その気持ちを認めてあげましょう。
② 簡単な生活習慣を整える
幼稚園生活は決まった時間に登園して帰ります。
幼稚園生活に合わせたリズムをつくっておくとよいでしょう。
特に、
- 起床時間
- 食事時間
- 就寝時間
は、できるだけ同じ時間になるよう意識してみましょう。
幼稚園では朝から活動が始まるため、
生活リズムが整っている子は園生活にも慣れやすいと感じていました。
③ 親以外の大人と関わる経験をつくる
幼稚園では親ではなく先生や友達と一緒に過ごす時間となります。
ずっと家庭内で過ごしてきた子が、親がいない場に慣れるには時間がかかります。
- 公園
- 支援センター
- 親戚
- 親の友達
など、親以外の大人と関わっておくと子どもも親も不安を減らせるでしょう。
ただ、無理に人と関わらせる必要はありません。
子どもの様子を見ながら、少しずつ経験を増やしていけるといいですね。
④ 「自分でできた」を増やす
子どもの中で「自分でできた!」と感じられる場面が多いと、
「これもしてみようかな」と次の行動へつながることがよくあります。
「幼稚園も行ってみよう」と楽しみにすることにもつながります。
- 褒める
- 小さな成功体験
の場面を増やせるよう意識して、子どもの自己肯定感を高めましょう。
「小さな成功体験」というと、おおごとに感じるかもしれませんが、
普段している生活の中での行動の中で子どもができそうなことを見つければいいんです!
- 一つなら、おもちゃをかごにしまえそう
- 一瞬なら、姿勢よく食事ができそう
- 少しなら買い物袋を運べそう
そう思えたら、「できるかな?」と聞いてみてください。
一つでも、一瞬でも、できたらすぐに
「すごいね」
「できたね」
と褒めてあげてくださいね。
⑤ 親が幼稚園を楽しみにする姿を見せる
これが一番大切かもしれません。
生活の流れが変わることは子どもにとって大きなストレスになりやすいものです。
しかし、親が新しい生活を
「楽しみだなあ」
「楽しそうだね」
とワクワクする姿を見せることで、
子どもも前向きにとらえることができます。
親が不安だと、その気持ちが子どもに伝染して、不安に感じやすいのです。
入園前から、親子で幼稚園を楽しみにしていきましょう!
入園前にできなくても大丈夫なこと
親が心配しているけれど、教師から見たらできていなくても大丈夫なこともあります。
例えば
- 友達とまだ遊べない
- トイレが完璧ではない
- 朝泣いてしまう
- つい手が出てしまう
- 言葉が少ない
こうした姿は、幼稚園では珍しいことではありません。
これらは、幼稚園という集団生活の中で成長するものです。
特に、友達とのかかわりは、これから長い年月を通して学んでいくもの。
- 友達に譲る
- 友達の考えを聞いて自分の考えを改める
- 気持ちを切り替える
など、
私たちがしてほしいと願う姿は、
年長にあがるまでの過程で少しずつ獲得していくものです。
焦らなくても大丈夫。
子どもたちはたくさんのいざこざや葛藤を経て成長していきます。
そして、「うちの子、大丈夫かな」と思っているそこのあなた。
大丈夫です。
幼稚園を卒園するまでに必ず変わります。
担任としてのべ140名を見てきましたが、
全員がそれぞれの個性をもって立派に卒園していきましたよ。
元幼稚園教諭として保護者に伝えたいこと
入園してすぐは、親も初めてのことだらけで不安や心配ごとが尽きないと思います。
子どもが「幼稚園に行きたくない」と言えば
「幼稚園で何かあったのかしら」と不安になるし、
子どもに門で泣かれたら、
後ろ髪を引かれる思いで別れる、なんてこともあるでしょう。
しかし、それはだれしもが通る道。
むしろ、泣くということはそれだけ家庭が安心できる場所だということ。
先生は、どれだけ泣かれても、泣く子を何人も見ているので預けてしまって大丈夫です。
だいたいの子は数か月で慣れ、「幼稚園は楽しいんだ」と思えるものです。
離れ際がさみしくなるだけで、親が見えなくなるとケロッと遊びだす子もいます。
ちなみに、うちの長男も、幼稚園2年目の今でも「行きたくない~」と渋る日があります。
でも、担任の先生に聞くと
「幼稚園に着くころには、いつものニコニコ長男君ですよ」と言われてびっくりしました。笑
親が「幼稚園って楽しいよね」と安心できることが子どもの安心につながります。
不安なことは、入園後に直接先生に相談するのもいいですね。
親子そろっていいスタートがきれますように!
まとめ
幼稚園入園準備は、
特別な教育をすることではありません。
大切なのは
毎日の生活の積み重ねです。
できることを少しずつやってみてください。
そして、なにより、残り少ない家庭での子どもとの毎日を楽しんでくださいね。



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