
2〜3歳のイヤイヤ期の子どもに何度も同じことを言っているのに、なかなか動いてくれない…。
「早くして!」「さっきも言ったよね?」と、ついイライラしてしまうことはありませんか?
はじめまして。
私は4歳と2歳の男の子を育てる、元公立幼稚園教諭の藍野あきです。
2~3歳の、いわゆる「イヤイヤ期」の子どもと過ごしていると、親の言うことを聞いてくれるのって数えるくらいしかないんじゃないか?と思えるほど、親の思い通りに進みませんよね。
我が子たちは元気いっぱいのわんぱく兄弟です。
遊び場や公園で思いきり遊ばせよう!と意気込んでも、なかなか支度が進まない。
やっと出発できても、今度は帰るのを嫌がる…。
今文に書いているだけで、疲れてしまいました。
「なんで言うことを聞いてくれないんだろう」「育て方が悪いのかな」と落ち込んだ夜も少なくありません。
しかし、2〜3歳の子どもが言うことを聞かないのには、ちゃんと理由があります。
わがままだからでも、しつけができていないからでもありません。
発達の途中だからこそ起きている行動です。
この月齢は、イヤイヤ期や取り合いで悩む方も多いと思います。
そんな方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
今回の記事では、元幼稚園教諭が、発達心理学の視点から、子どもが言うことを聞かない理由と、今日からできる関わり方について分かりやすく解説します。

この記事を読んですぐに関わりを変えることができますよ♪
2〜3歳の子どもが言うことを聞かない理由

なぜ2~3歳の子どもは親の言うことをなかなか聞かないのでしょうか。
この時期は「イヤイヤ期」と呼ばれることが多いですが、子どもが反抗的な態度をとるようになるため、発達心理学では「第一反抗期」と呼ばれています。
この時期は体も心もものすごいスピードで成長しています。
しかし、発達の途中段階なので、子ども自身も葛藤しているのです。
では、言うことを聞かない理由はどんな発達が関係しているのでしょうか。4つ挙げて説明します。
① 自分の気持ちが優先される
2〜3歳の子どもは、自分の気持ちで頭がいっぱいです。
「遊びたい」「今これがしたい」という気持ちが強く、他のことに切り替えるのが難しい時期です。
大人の言葉よりも、自分の気持ちが優先されるのは自然なことです。
② 気持ちの切り替えが難しい
楽しく遊んでいる途中で「やめよう」と言われても、すぐに切り替えることはできません。
子どもにとって遊びは学びの時間。
途中で終わることに、強い抵抗を感じるのも当然です。
③ 時間の見通しがもてない
「あとでね」「もうすぐ終わりだよ」と言われても、2〜3歳の子どもには時間の感覚がまだ育っていません。
そのため、「今やりたい!」という気持ちが強く出てしまいます。
④ 気持ちをコントロールできない
感情をコントロールする力は、これから育っていくものです。
「やりたい!」という気持ちを抑えるブレーキがまだ弱く、結果として言うことを聞けない行動につながります。
やりがちなNG対応|子どもが言うことを聞かないときに注意したい関わり方

頭では分かっていても、心の余裕がなかったり時間に追われていたりすると、ついやってしまう対応があります。
- 何度も同じことを言う
→「早くして」「もう何回言ってるの?」と繰り返してしまう - 感情的に怒る
→思わず大きな声で怒ったり、強い言い方になってしまう - 無理やりやらせる
→嫌がっているのに手を引いて動かしたり、強制的にやらせてしまう - 脅したり恐がらせたりして動かす
→「早くしないと置いていくよ」など、不安にさせて動かそうとする - 「また明日」などではぐらかす
→「あとでね」「また今度ね」と言いながら、結局対応しない
これらの対応は、その場では動いてくれることもありますが、子どもが「どうすればいいか」を学ぶことにはつながりにくい関わり方です。
子どもが言うことを聞かないときの関わり方

では、どのように関わればいいのでしょうか。
具体的な方法の前に、親がもっておきたい、子どもとかかわるときの姿勢・スタンスをお伝えします。
関わるときの考え方(信頼関係を育てる関わり)
子どもに関わるときは、「どうやって動かすか」ではなく、どんな姿勢で関わるかが大切です。
子どもも立派な一人の人間です。
親の所有物でも支配される人間でもありません。
- 約束はできるだけ守る
- 子どもと対等な立場で考える
- 脅しや恐怖で動かそうとしない
大人同士の関わりでは意識しなくてもやっていることだと思います。
自分の友達や仕事仲間と関わるのと同じように、子どもと接するのが大切です。
大人の都合でコントロールするのではなく、子どもの気持ちを尊重しながら関わることを意識してみましょう。
具体的には、
- 「あとでね」と言ったら、あとで必ず遊ぶ
- 「また明日公園に行こう」と約束したら、実際に行く
- 「なんで?」と聞かれたら、できるだけ丁寧に答える(分からないときは「分からない」と伝える)
- 「一緒に遊んで」と言われたら、できる範囲で応じる
こうしたやり取りの積み重ねが、子どもにとっての安心感や信頼につながっていきます。
その信頼関係があるからこそ、親の言葉にも耳を傾けようとする姿勢が少しずつ育っていくのです。
具体的な関わり方5つのポイント
関わるときの姿勢を踏まえた上で、具体的にどのように関わればよいのかを5つお伝えします!
① 気持ちを受け止める
まずは「まだ遊びたかったね」と気持ちに寄り添います。
ぎゅっと抱きしめたり、手をつないだりしながら伝えると、より安心しやすくなります。
うちの次男は、代弁するときにぎゅっと抱きしめることを積み重ねてきた結果、「イヤ!」と泣いた後に必ず「抱っこして!」と寄ってきます。
抱っこが心の安定剤になってきていますよ!
② 見通しを伝える
「あと1回したら終わりにしようね」など、終わりが分かるように伝えます。
できれば事前に伝えるのが効果的です。
また、「終わったらごはんだよ」など、次の楽しみを伝えると気持ちの切り替えにつながります。
我が子たちは二人とも食欲旺盛タイプなので、必ず遊び場や公園に行った後はお昼ご飯かおやつの時間になるように設定しています。
③ 選択肢を出す
「自分で靴はく?それともママと一緒にする?」など、選べる形にすると動きやすくなります。
「やる・やらない」ではなく、やる前提の選択肢にするのがポイントです。
つまり、「帰らない!」と公園に居座る子には、
「そっか~。ママは今から帰ってアンパンマンか、車で遊ぼうかな。どっちで遊びたい?」
というように、「帰らない」を初めから選択肢に入れない。
こうすることで、気持ちがスムーズに切り替えられる確率が上がります。
④ 小さく区切る
「まずはここまでやろう」と、小さなステップに分けると取り組みやすくなります。
「着替えよう」ではなくて「肌着を着よう」
「手を洗おう」ではなくて「洗面所に行こう」
こうすることで、子どもにとって次の行動へのハードルが下がります。
⑤ 待つ
すぐに動けなくても大丈夫。少し待つことも大切です。
ただ待つというよりも、「今どんな気持ちなのかな」と子どもを観察するイメージです。
また、一度立ち止まって
「親の都合で無理に動かそうとしていないかな?」
「関わりすぎていないかな?」
と振り返ってみることも大切です。
そして、できていないことではなく、できたことに目を向けてみましょう。
すべてを完璧にやろうとせず、「一つできたらOK」という視点も持ってみてください。
例えば、遊び場からごはんを食べに移動したいとき。
「まだ遊びたい」と子どもがだだをこねることもありますよね。
なんとか説得して遊び場を出られたとしても、今度は「靴はきたくない」となることも。
そんなときは、「もう遊び場を出られた」ことに目を向けてみましょう。
「出られたね」「がんばったね」と、できたことを言葉にして伝えることも大切です。
もしはだしのままでも、自分で歩こうとしているなら、それも大きな一歩です。
また、例えば水たまりで遊びたがる場面。
つい「ダメ!」と止めたくなりますが、少し立ち止まって考えてみると、
「服が汚れると洗濯が大変」
「靴が濡れると面倒」
といった、親の都合が理由になっていることもあります。
もちろん、着替えがなかったり、その後の予定があったり、体調面が心配なときは止める必要もあります。
ただ、「どうしてもダメな理由があるのか?」と一度考えてみることで、関わり方が変わることもあります。
まとめ|子どもが言うことを聞かないときに大切なこと

子どもが言うことを聞かないのは、わがままだからではありません。
今できる力の中で、一生懸命に気持ちを表現している状態です。
子どもも一人の人間です。間違えることもあるし、できないこともある。
親として、ついつい口を出しすぎてしまうけれど、できないことに目を向けるのではなく、できたことに目を向けながら、少しずつ成長を見守っていきたいですね。
とはいえ、子どもに合わせすぎて自分のペースを見失ってしまうと、「私っていったい何者なんだろう…」「何のために生きてるんだろう」と思ったりするかもしれません。
「今日は疲れた!」なんていう日は頑張らなくて大丈夫。
「今日はママ疲れたからそれはできないよ」
こう子どもに伝えてママのペースで物事を進める日があってもいいと思います。
また、できるなら子どもを預けて自分がしたいことを思いきり楽しむ時間もつくってくださいね。
子どもが言うことを聞かないときは、
「どうやって動かすか」ではなく、「どう関わるか」を意識してみてくださいね。
子育ては長いお付き合い。頑張りすぎず、無理のないペースで続けていきましょう。
今回紹介した内容は、イヤイヤ期や取り合いの場面でも同じように活かすことができます。
詳しくはこちらも参考にしてみてください。






コメント